基礎知識– category –
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ティソーの指示楕円
ティソーの指示楕円とは ティソーの指示楕円 (Tissot's indicatrix) とは地球上のある点を中心とする微小な円で、投影された地図平面上で対応する点を中心とする楕円(円になる場合もある)として表現されるものです。地図投影には必ずひずみが伴うので、各点における投影のひずみを定量的に表現し、その分布を視覚的似表現できる手段として... -
地図投影の投影は光を当てた影を映したものではない
正距方位図法という投影法(上の地図)は地球に対してどのように光を当てると映し出されるでしょうか? 「地図投影は丸い地球を平面のスクリーンに光を当てて映し出された影です。」という説明が誤りだと知ったのは 2011年と社会人になってからでした。 最近、座標参照系に関する教育資料を作成しているので、投影の真意を紹介します。 投影... -
住所ポイントを集計した地域メッシュ統計は測地系の移行で再集計が必要なのか
先日納会後の二次会、宴も闌というところで突然後輩さんからこんなことを質問されました。 住所ジオコーディングで求めたポイントを地域メッシュごとに集計しているお客様がいます。お客様からジオコーディングしたときの測地系が「日本測地系2000」なので、「日本測地系2011」に変換して再集計しなければいけないのですか?と質問されたので... -
メルカトル図法の 1km は実際どれくらいの距離なのか
今回はメルカトル図法の距離に関するお話です。前回は緯度・経度の 1度が場所によってどれくらいの距離なのかを測りましたが、今回はメルカトル図法で示される距離の実際を検証します。 はじめに メルカトル図法は正角図法で形は正確だが距離や面積は正確ではない メルカトル図法は上記の特性があります。前回の記事でも触れましたが、Google... -
緯度・経度の1度はどれくらいの長さがあるのか
地球上の緯度1度、経度1度は実際どれくらいの長さがあるのでしょうか。これが今回のテーマです。同じネタは他のブログや Yahoo知恵袋などで扱われているのですが、どれも地球を球として計算しているので、ここでは地球を回転楕円体として計算し、1度ずつ厳密に求めてみます。 経度1度間の距離 私は(現在のところ)年に数回GISソフトウェアの... -
地理座標系における Z 係数換算表
最近空間解析を行う機会が多くなり、ジオプロセシング ツールをあれこれ使ってなんだかんだ処理をしています。 地理座標系の標高データ 地形解析でよく利用するツールに傾斜角や陰影起伏があります。 傾斜角ツール(ArcGIS Pro Help より引用) これは標高データから傾斜角を求めるツールですが、地理座標系が設定されている標高データをその... -
GIS で使用される高さの種類
今回は高さの種類に関するお話です。 高さの種類 高さとは、水平方向に対する鉛直方向の長さです。ビルの高さとか山の高さとかいろいろあります。たとえば日本で有名な電波塔である東京タワーの高さは 333m(昭和33年完成)で、東京スカイツリーは 634m(武蔵国)です。しかし、塔の頂上の標高は東京タワーが約 351m、東京スカイツリーが 636... -
マイルという距離単位
マイレージの記事だと思ってやってきた人はすみません、スターアライアンスとかワンワールドといったお話ではありません。この記事はマイレージの由来である距離単位としてのマイルに関するお話です。 はじめに 以前とある教育で ArcGIS のフィールド演算の学習として、空港間のラインに書かれている属性値をマイルからメートルに変換しまし... -
人工衛星が同一地点を見続けられる時間の計算
※YouTube より引用 はじめに 今回は人工衛星に関するお話です。 夜に星空を眺めていると、流星にしてはかなり長い時間光ってる星を見ることがあります。それは人工衛星が太陽光で反射して見えているものですが、同じ場所で観測しているとどれくらいの時間その衛星を見続けることができるのでしょうか。 最近観た映画が発端でこんな疑問を抱き... -
ラスターの位置合わせを日本語では「見当」という
図は ArcGIS Pro ヘルプより引用 今日から 3日間、地理空間情報技術講座(第4回)に参加しています。改めて空間情報のモデリング技法について学んでいるのですが、講義の中でラスター データの位置合わせに関して初めて聞いた用語があったので紹介します。 ジオリファレンスすることを「見当」という 講義中にラスターの位置合わせ(ジオリフ...