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謹賀新年

2007/1/1 (月)

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

ということで今年もちまちまと更新していきます。

さて、年賀状からたどり着いてくれた方へ、あの経緯度はどこ?の答えです。その道のスペシャリストや算数はもう勘弁という方は最後のURLだけクリックしてください。

よくあるウェブマップはURLに経緯度が使われているので、直接書き換えればその場所に地図をジャンプさせることができます。

たとえばiPCのMapfan。
//www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E133.33.33.0N33.33.33.0&ZM=12

なんとなく分かるでしょう。度分秒をピリオドでつなげればいい。ちなみにこの場所は地球33番地という日本3大がっかりスポットらしい。

今一番有名な地図サイトがGoogleMap。
//maps.google.com/maps?ll=33.5591666666667,133.559166666667&spn=0.0000001,0.04&t=m&hl=ja

なんか数字が書いてあるけど、33.xxxと少数が連なってます。これは「10進経緯度」といって「分」と「秒」を「度」に換算した値。経緯度のような60進数はコンピュータにとってわかりにくいので、数値を10進数で解釈しやすくしたものです。

計算方法は簡単。たとえば「北緯XX度YY分ZZ秒」を10新経緯度に変換すると以下のような式になる。

(変換後の値) = 度 + 分 / 60 + 秒 / 3600

さっきの地球33番地を計算してみると、

東経133度33分33秒 = 133 + 33/60 + 33/3600 = 133.559166666667
北緯 33度33分33秒 = 33 + 33/60 + 33/3600 = 33.5591666666667

となり、さっきのURLの数値が計算できる。

ちなみに、同じ座標値を示したはずなのに実際に地図を開くと場所が全然違います。これは測地系によるもので、Mapfanは旧日本測地系で示されているのに対して現在のGoogleMapは世界測地系で示しているためです。測地系の違いについては別の機会に詳しく書いておきます。

では、実際の場所を求めてみましょう。この経緯度はWGS84(世界測地系)なので、GoogleMapでぴったりな場所が表示されます。

123° 0′40″E = 123 + 0 / 60 + 40 / 3600 = 123.0111111111
23°25′50″N = 23 + 25 / 60 + 50 / 3600 = 24.4305555556

//maps.google.com/maps?ll=24.4305555556,123.0111111111&spn=0.0000001,0.04&t=m&hl=ja

となります。年賀状の図柄はここで撮った写真です。元旦からちょっとしたお勉強でした。

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  • この記事を書いた人

羽田 康祐

伊達と酔狂のGISエンジニア。GIS上級技術者、Esri認定インストラクター、CompTIA CTT+ Classroom Trainer、潜水士、PADIダイブマスター、四アマ。WordPress は 2.1 からのユーザーで歴だけは長い。 代表著書『地図リテラシー入門―地図の正しい読み方・描き方がわかる』 GIS を使った自己紹介はこちら。ESRIジャパン(株)所属、元青山学院大学非常勤講師を兼務。日本地図学会第31期常任委員。発言は個人の見解です。

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