偏平率の求め方

   

プロローグ

海外の測地系を定義したいが以下の楕円体は ArcGIS でどの定義を使えば良いのか?という質問を受けました。

SPHEROID:EVEREST'S,  A=6377303.96300 METER, B=6356102.91400 METER, F=1/300.8017

最初、"EVEREST" という語を見て D_Everest_1830 だろうと思い回答したら、Everest_1830 楕円体は以下の大きさで、上記と一致しないという指摘を受けてしまいました。

Everest_1830 A=6377299.3600000003m B=6356098.35162804m

ArcGIS で "EVEREST" の名のつく楕円体は 7 種類ありますが、どれにも該当しなかったので、「<カスタム> を使って独自に楕円体の定義をしてください。」と回答してしまいました。

楕円体

後日、そもそも最初になぜ D_Everest_1830 だと思い込んでしまったのかを見直していると、Everest_1830 の偏平率が一致していたために勘違いしたのだと気づきました。

測地基準系

Everest_1830 f = 1 / 300.8017

そこで、「偏平率だけ一致する楕円体ってあるの?」という疑問と「ArcGIS でよく使われる楕円体の定義がない訳がない」という信奉論の元に、大学の授業で習った「偏平率の計算」をやってみました。

本編

偏平率とは、回転楕円体が球体に比べてどれだけつぶれているかを表す値です。測地学で使われる偏平率は微小な値なので、分数で表現するか、逆数で表すのが一般的です。

参考:扁平率(Wikipedia) 偏平率
式は以下のようになります。

偏平率 f = (a - b) / a = 1 - b / a
偏平率の逆数 1/f = 1 / (1 - b / a)
例:GRS80 楕円体(JGD 2000 で採用されいてる楕円体)の場合
長半径 a = 6,378,137m
短半径 b = 6,356,752.314 140 356m
偏平率の逆数 1/f = 298.257 222 101

実際に最初に提示された情報を使って計算してみます。Windows の関数電卓に情報を入れて計算するとこのようになります。

f = 1 - 6356102.914 / A6377303.963 = 0.0033244532678707
1 / f = 300.8013 ≠ 300.8017

ということで、元の情報に誤りがあったことが分かりました。

偏平率の求め方、習ってから十数年を経て初めて実践で役に立つことを実感しました。

今日の格言

学んだことはいつか役立つ!!(前にも書いたけど)

 - GIS, 基礎知識